土地の相続税はいくらになる?評価額の計算方法、特例・控除、申告方法まで
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不動産投資家K
自身で直接働くことなく得られる所得を不労所得と呼びます。不労所得にはいくつかの種類があり、それぞれの特徴が異なります。
ここでは不労所得の概要と種類を紹介し、得られるメリットと注意点について解説します。
不労所得とは、文字通り「直接的な労働を伴わずに得られる所得」のことです。
たとえば、年金や恩給、預金の利息、定額給付金、宝くじの当選金も不労所得といえます。しかし、これらは一時的なものであったり、給付のタイミング・金額に制限があったりするため、これだけでは自身の生活に必要な金額をまかない続けることは難しいかもしれません。
そのため、不労所得といえば、所有する不動産の賃貸の家賃収入や株式・国債などへの投資によるリターンなど、継続的かつ、ある程度金額のコントロールが可能な仕組みから得られる所得を指すことが一般的です。
近年、経済的または時間的な自由を求める人々を中心に、不労所得への関心が高まっています。その背景には以下のような社会的・個人的要因があると考えられています。
ただ副収入を得るだけなら、本業以外にアルバイトなどの労働に従事すれば可能です。
しかし、このような直接的な労働では費やせる時間に限度があり、無理をすると生活や健康に支障が出る可能性もあり、本業が差し支えてしまうこともあり得ます。その点、労働なしで得られる不労所得であれば、このような心配は少ないでしょう。
直接的な労働なしで得られる効率の良さが、不労所得が注目される大きな理由といえるでしょう。
「不労所得」とはあくまで一般的な呼び名であり、税務上で定められた所得の区分名称ではありません。税務上、個人の所得は10種類に分けられますが、そのうち不労所得に区分される可能性があるのは次の8種類です。
不動産投資は、所有している不動産や、不動産に関わる権利を賃貸することで収入を得ることです。すでに賃貸できる不動産を所有していればすぐに始められますが、不動産を所有していない場合は物件の購入に伴う初期投資が必要です。
不動産投資には次のような種類があります。
不動産投資は比較的安定した収入が期待でき、資産として価値が上がる可能性もありますが、物件の維持管理や賃貸経営にはさまざまな手間や費用もかかります。
株式への投資や金融商品取引による収入も不労所得の1つです。
投資・金融商品取引では次のような収入が得られます。
ただし、これらは必ずしも元本が保証されるわけではありません。なかには収入が得られず元本割れとなるケースもあり得ます。
知的財産権によるロイヤリティ収入には次のようなものがあります。
いずれも創作活動や権利取得の手続きを経て得られる収入であるため、完全な不労所得とはいえません。しかし、いったん権利を確立すれば、比較的少ない手間で継続的に収入を得られる可能性がある点では、不労所得に近い方法といえるでしょう。
インターネット環境があれば、ネットビジネスやアフィリエイトを通じて不労所得を得るという方法もあります。
たとえば、自作したLINEスタンプなどのデジタルコンテンツや、ハンドメイド商品の販売による収入から手数料などの費用を差し引いた差額が不労所得です。
また、YouTubeやブログに投稿したコンテンツによる広告収入や、コンテンツを通じて特定の商品を販売して得るアフィリエイト収入も不労所得といえます。ただし、コンテンツの制作や手続きなどの手間や費用がかかるため、不労所得の中では必要な労力が比較的多い方法といえるでしょう。
その他にも、たとえば所有している自動車を貸すカーシェアリングや、自宅の駐車スペースの時間貸しといった方法でも、不労所得を得ることができます。
ただし、これらのサービスを提供するには、取引を仲介するWebサイトを利用するなど集客の工夫が必要です。
また、カーシェアリングであれば貸出中の自動車による事故や車体の破損、駐車スペースの時間貸しであれば時間超過や無断利用などによるトラブルなど、さまざまなリスクに備える必要があります。
これまでとは異なる収入源を得られることは、経済的な安定につながります。
たとえば、企業に勤務し、収入を給与のみに頼っている場合、万が一企業が倒産したり、自身が退職せざるを得なくなったりすれば、一気に生活が困窮しかねません。不労所得によって別の収入源を確保しておくことで、このようなリスクを回避できます。
さらに、資格取得など自己投資に資金を使うことでキャリアアップにもつながり、それがまた経済的な安定につながっていくでしょう。
経済的な安定は、日々の暮らしや将来への不安を軽減し、精神的な安定にもつながります。
たとえば、物価上昇による生活費の増加や子どもの教育費、加齢にともなって増えることの多い医療費などに十分備えられれば、不安やストレスを軽減できます。
また、気持ちの上で余裕が生まれれば、ボランティア活動や寄付といった社会貢献にも参加しやすくなるでしょう。社会貢献活動への参加を通じて、社会に役立つことをしている実感と自信に満ちた毎日を過ごせることでしょう。
不労所得を得られるようになれば、労働にかける時間を減らすことができ、時間のゆとりが生まれます。
生まれた時間のゆとりを家族と過ごす時間に使うのも、趣味または資格取得の勉強といった自己投資に使うのも自由です。時間のゆとりは、精神的な安定をもたらし、ひいては人生の豊かさにもつながるでしょう。
不労所得を得る方法にはそれぞれリスクがあり、より長期間にわたって安定的に不労所得を得るには、リスクにもしっかり備えることが重要です。
たとえば、株式などの投資では、市場や金利といった経済状況の変化によって収益が減ってしまったり、元本割れしてしまったりするリスクがあります。こうしたリスクには、資金を一点集中させず、複数の投資先に分散することで備えることが可能です。
また、不動産投資では物件の周辺環境の変化や災害によって、大きな損失が生じる恐れがあります。リスクを軽減するには、普段から周辺の不動産市況を把握しておくことや最悪の被害に備えて保険に加入しておくことが有効です。
それぞれのリスクに合わせ、効果的に備えましょう。
給与所得以外の所得が20万円を超えると原則として確定申告が必要となります。
確定申告では1年に1回、定められた期限内に収入・支出の詳細をまとめ、所得を算出した書類を提出します。正しい申告を行うために、また税金対策を行うためには税金についての知識が必要となります。
不労所得の方法ごとに申告に必要な書類や手続きが異なる場合もあるため、確定申告にむけて帳簿を整理したり、書類の正しい作成方法を把握したりすることも必要です。
不労所得とはいっても、まったく働かずに収入を得られるケースはまれです。多くの方法では、初期投資としての資金が必要であり、各種の手続きや情報収集など、さまざまな手間がかかります。
たとえば、不動産投資であれば物件周辺の清掃や設備状況のチェックなど物件オーナー自身が行うケースも少なくありません。
ただし、不動産管理を管理会社に委託すれば手間は軽減できます。また、投資でも投資信託なら手数料がかかるものの、株式投資のような銘柄選びや市場動向の情報収集・分析といった手間はかかりません。
完全な不労ではなくても不労所得は貴重な収入源です。ある程度の費用や手間がかかってもそれに見合うメリットが感じられる場合は、検討・実行する価値が大いにあるといえるでしょう。
不労所得を得る方法はいくつもあり、それぞれに得られるメリットや必要な手間・費用、備えるべきリスクは異なるため、選択にあたっては慎重に検討する必要があります。
不労所得により得られるメリットは収入の増加だけでなく、それに伴う時間のゆとりや精神的な安心感など収入面以外でのメリットも大きいといえます。不労所得を得ることは、老後を含めた将来への不安を和らげる、有効な手段の1つといえるでしょう。
監修者
宅地建物取引士
東京・仙台を中心に、20年以上アパート・マンション建築賃貸業界に従事している。これまで500棟以上の新築アパート・マンションの企画・設計・建築・運営に携わり培ってきたリアルな知見が強み。
不動産投資家Kとその仲間たちでは、「土地を相続する予定だけど、どうすれば良いか検討している」「管理が大変なので、土地を売却したいと思っている」など、土地・建物のさまざまなご相談を承っております。
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