【2025最新】部屋探しの最新動向は?ニーズの多い設備などトレンドを紹介
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不動産投資家K
木造アパートの耐用年数は、法令では22年と定められています。これを「法定耐用年数」と言い、法定耐用年数が過ぎてしまうと、融資を受けづらくなる、売却が困難になるなど、さまざまなリスクの原因となります。
本記事では、木造アパートの法定耐用年数について解説します。
木造アパートをはじめ、建物には耐用年数が存在します。耐用年数とは、その建物をどの程度安全に使用できるかを表した期間のことです。耐用年数のなかでも法定耐用年数は、不動産の売買の際に用いられる指標として知られており、建物の構造、そして使用されている建材によって異なります。
木造アパートの法定耐用年数は22年です。法定耐用年数とは、「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」によって、建物の構造ごとに定められており、主に減価償却費を計算するために使用されます。構造ごとの法定耐用年数の一覧は、以下のとおりです。
構造 | 法定耐用年数 |
---|---|
木造 | 22年 |
鉄骨造 | 47年 |
鉄筋コンクリート造 | 47年 |
参考:国税庁 主な減価償却資産の耐用年数表
なお、法定耐用年数は法的に定められた資産の残存期間であり、その資産の価値がどの程度続くかということを表している数字で実際の建物の寿命ではありません。定期的なメンテナンスやリフォームを行えば、実際の建物の寿命は法定耐用年数以上になります。
木造アパートの場合は、適切な修繕によって寿命を50〜60年まで延ばすことが可能です。鉄筋造や鉄筋コンクリートであれば、さらに寿命を延ばすことができるでしょう。
ただし、延ばせるのはあくまで建物自体の寿命であり、内部設備はさらに早い段階で寿命を迎える可能性がある点に注意してください。
この記事では、法定耐用年数について詳しくみていきます。
法定耐用年数は、建物自体の価値を決める重要な指標です。所有している建物の法定耐用年数が過ぎてしまった場合は、さまざまなリスクがあることを知っておく必要があります。
法定耐用年数が経過してしまうと、減価償却ができなくなります。減価償却とは、固定資産の取得に有した支出を使用期間にわたって費用として配分する手続きのことで、費用と収益を正確に反映させ、経営状況を正しく把握することが目的です。
減価償却費は、会計において経費として扱われます。減価償却費を計上すると、課税対象となる所得額が抑えられるため、節税することが可能です。木造アパートの場合、法定耐用年数は22年あるため、長期間にわたって節税効果が期待できます。
減価償却ができるのは、法定耐用年数の期間までです。22年の法定耐用年数を過ぎてしまうと、申告所得が増加し、課税額も比例して大きくなります。そのため、法定耐用年数を超えるタイミング、または少し前のタイミングで木造アパートを売却しようとするオーナーは少なくありません。
融資やローンが利用しにくくなる点も、法定耐用年数が過ぎた木造アパートのリスクとしてあげられます。売りに出された木造アパートの購入をする場合、多くの方はアパートローンを利用するでしょう。
アパートローンとは、投資用をはじめ、自分の居住以外の目的で建物を購入、または建築する際に利用できるローンのことです。ローンを受けるにあたって、建物の資産価値の有無が重要なポイントとなりますが、法定耐用年数が過ぎている建物に対して、多くの金融機関は資産価値があると判断してくれません。
そのため、融資が受けられず、ローンを利用してアパートを購入することが難しくなります。ローンを利用できない場合、現金でアパートを購入できる方しか買い手になれません。結果、アパートの売却そのものの難易度が上がってしまいます。
法定耐用年数を過ぎた木造アパートは、修繕にかかる費用がかさみやすいです。木造アパートに限った話ではありませんが、建物は築年数が経過すると、さまざまな場所に経年劣化による不具合が発生します。
そして、修繕費は建物の築年数が古くなるのに比例して高くなるのが一般的です。これは内装や外装のみならず、建物の構造自体が経年劣化するためで、修繕の頻度も費用と共に増えていきます。
建物の維持にかかる費用が高くなれば、収益を上げない限り経営は苦しくなるばかりです。最終的に採算が取れなければ、アパート経営そのものが破綻する可能性も否定できません。
木造アパートの経営をする際は、修繕費を含め、将来どの程度コストがかかるかまで考えなければなりません。
建物の法定耐用年数が過ぎてしまうと、税金が高くなる、ローンが利用しにくくなるなど、さまざまなリスクが生じます。しかし、適切な対処方法を選択すれば、法定耐用年数が過ぎた建物のリスクを抑えることが可能です。
建物の老朽化が少ない場合は、建て替えや売却をせず、リフォームして賃貸経営を続けるとよいでしょう。
リフォームのメリットとして、建て替えに比べて工期の短さ、および工費の安さがあげられます。リフォームは建て替えと比較すると、工事の規模はそこまで大きくなりません。
工期が短ければ人件費も、工費も抑えやすいため、建て替えの予算がなくてもリフォームなら行える可能性があります。また、建物の資産価値を高める目的、またはアパートに新たに価値を加える目的で実施したリフォームは、資本的支出として減価償却で計上できる点もメリットです。
ただし、建物本来の構造を活かした工事を行うため、設計やデザインの自由度は高くありません。
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立地条件が良く、将来的に安定した経営が見込める土地であれば、アパートの建て替えも有力な選択肢となるでしょう。
建て替えのメリットとして、収益の向上が期待できる点があげられます。法定耐用年数を超えているアパートの場合、借り手の需要が減少してしまうため、家賃の値下げは避けられません。一度下げた家賃は簡単には戻せず、収益も下がってしまいます。
建て替えによってアパートが新築になれば、もとの家賃よりも高い価格の設定が可能です。一方で、リフォームより費用と工期がかかる、住人がいる場合は立ち退き料を支払わなければならないなどのデメリットもあります。
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古くなった木造アパートは、売却するのもおすすめです。建物は、経年劣化によって資産価値が下がっていきます。木造アパートの場合、法定耐用年数の22年以降が資産価値が低下するタイミングです。
しかし、建物と異なり土地には消費という概念がなく、価値は変化しません。そのため、建物の価値がなくなっても、土地を担保に融資を受けられる可能性が高いです。また、買い手にとっては建て替えまでの期間だけでもキャッシュフローがプラスになるという点で、売却価格を交渉する材料になるでしょう。
なお、売却する価格は基本的に売り手が自由に設定できますが、適正価格か判断するには専門家の知識が必要です。価格設定をする際は、必ず信頼できる不動産会社に相談してからにしましょう。
古くなったアパートを取り壊して更地にし、売却や土地活用する方法もあります。
更地にすればマンション経営や駐車場経営など、運用の選択肢が広がります。また、更地であれば買い手は解体費用が必要なく、即座に自由に使用することが可能です。そのため、市場における流通性が高く、買い手探しに困るケースも少なくなります。
ただし、更地にするためには、アパートを取り壊すための解体費を用意する必要があります。どの程度コストがかかるのか、事前に見積もりを行っておきましょう。
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建物には構造ごとに法定耐用年数が定められていますが、法定耐用年数はあくまで法律上の定義です。そのため、工夫次第で実際の建物の寿命は法定耐用年数より長くすることができます。
木造アパートの寿命を延ばすにあたって、修繕は必要不可欠です。修繕をこまめに行うことで、建物の劣化をできる限り防ぎ、より長く経営を健全に続けることができるでしょう。
修繕を実施する場合は、入居者が退去するタイミングがおすすめです。退去のタイミングで部屋のメンテナンスを実施すれば、入居中は難しい範囲の修繕も行いやすく、また、次の入居募集の際に家賃の下落を防ぐこともできるでしょう。
もちろん入居者がいるときも定期的に設備のチェックは行いましょう。簡単な修繕であればその場で作業を終えられますし、大規模な修繕が必要な場合も今後の計画が立てやすいでしょう。
前述した退去のタイミングにかかわらず、定期的なメンテナンスは実施しましょう。築年数が経過すると、どの建物も内容や外装、設備に問題が発生しやすくなります。大きなトラブルの発生を未然に防ぐためにも、雨樋(あまとい)の掃除をはじめとする細かいメンテナンス、および修繕を定期的に実施しましょう。
とくに木造住宅の場合は、シロアリ対策は必須です。シロアリ被害の発見が遅れてしまうと、内装や外装のみならず、建物の耐久性に大きな影響を与える基礎まで食い荒らされ、大規模な修繕工事が必要になる可能性もあります。専門業者に依頼して、しっかり予防しましょう。
また、築10年を超える頃には、外壁や屋根の塗り替えなどの大規模修繕を一度は行う必要があります。修繕を見越して、細かな計画を立てておきましょう。
木造アパートの寿命を延ばす方法として、管理会社に管理を委託するのも有効です。管理会社は建物の管理はもちろん、入居者の管理や賃貸経営のサポートまでしてくれます。良質な管理会社に管理を委託できれば、定期的な見回りやメンテナンスなど、アパートを良好な状態で維持するための管理を実施してくれるため、寿命を延ばしやすいです。
委託先の候補となる管理会社は多くあるため、委託を希望する経営者の方はそのなかから自分に合った管理会社を選択します。もし管理会社選びに悩んだときは、委託費用や過去の実績などから、総合的に判断して決めるとよいでしょう。
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法定耐用年数は建物の構造や使用されている資材によって決まっており、木造アパートの場合は22年と定められています。法定耐用年数を過ぎると、売却が困難になるほか、減価償却ができなくなる、修繕にかかる費用が増えるなどの問題が発生しやすくなります。
ただし、法定耐用年数が過ぎた木造アパートでも、建て替えやリフォームによって寿命を延ばしたり、資産価値を高めたりすることは十分可能です。古くなった木造アパートの対処に困った際は、ぜひ今回取り上げた内容を参考に、よりよい不動産の活用方法を検討してください。
監修者
宅地建物取引士、2級ファイナンシャル・プランニング技能士
現在、不動産会社で建築請負営業と土地・収益物件の仕入れを中心に担当している。これまで約20年間培ってきた、現場に密着した営業経験と建築知識、不動産知識を活かして業務に携わっている。
不動産投資家Kとその仲間たちでは、「土地を相続する予定だけど、どうすれば良いか検討している」「管理が大変なので、土地を売却したいと思っている」など、土地・建物のさまざまなご相談を承っております。
あなたやあなたの家族の大切な資産を有効に活用できるよう、お気軽にご相談ください!
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