大家になるには何が必要? アパート経営の流れや注意点、成功のポイント
大家になるために、特別な資格は不要ですが、アパート経営を行う目的や理由を明確にしたり、不動産投資の基本知識を身につけたりする必要はあります。また、どのように資金を調達するかまで考えることも必要です。 この記事では、大家になるにあたってどのような準備が必要なのか、またどのような流れで大家になるかなどについて解説します。将来的に大家になりたい人は、ぜひ最後までご覧ください。 ポイント 大家になるための...
不動産投資家K
「管理費用が高い」「担当者や会社に問題がある」などと感じるなら、賃貸管理会社を変更することもできます。その際、家賃保証会社との契約が切れるおそれがある点に注意が必要です。
本記事では、賃貸管理会社変更を検討する主な理由や、変更方法、変更の際に留意すべきことについて詳しく解説します。
賃貸管理会社の変更を検討する理由は主に4つあります。それぞれ詳しく解説します。
なお、賃貸管理には第三者への賃貸を目的に不動産会社がオーナーから一括で賃貸物件を借り上げるマスターリース・サブリースという方法もありますが、本記事の解説では想定しておりません。
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変更検討の理由の1つは、賃貸管理会社に支払う管理費用が高いことです。購入前に表面利回りで説明されていた場合、高額の管理費用を支払うと、実際の利回り(実質利回り)が想定よりも大幅に低くなる可能性があります。
賃貸管理会社に支払う管理費用は、管理手数料と仲介手数料の主に2種類です。管理手数料は入居人に対する家賃の請求にかかる手数料、他にも、清掃や消防点検など、建物管理を委託する手数料が発生します。仲介手数料は入居者との賃貸契約した際に支払う手数料を指します。
毎月の管理手数料の相場は、家賃の5%前後です。好条件の物件にも関わらず、管理手数料が相場よりも大幅に高いようであれば、賃貸管理会社変更を検討した方が良いでしょう。
ただし、物件の設備が特殊な場合や、委託する業務が広い場合には、10%近くの手数料率がかかるケースもあります。
賃貸管理会社や担当者の対応に問題がある場合も、当然変更を検討するきっかけとなります。具体的には、「担当者とコミュニケーションが上手くとれない」「物件の清掃が行き届いていない」「入居者からのクレームにしっかりと対応していない」などです。
管理会社の対応が悪ければ物件の評判が下がり、入居者離れにつながりかねません。また、入居者からのクレームが発展して思わぬトラブルになる可能性がある点も大きなリスクです。
賃貸管理会社がしっかりと入居者募集の対応をしているように見えても、空室率が高いままの状態が続くことがあります。空室率が高いと、その分毎月入ってくる家賃収入も減少するため、早めに手を打つことが大切です。
「空室がいくつもあるにもかかわらず、数カ月以上も内見申し込みすらない」「2割以上も空室が発生している」といった状況の場合、賃貸管理会社側に何かしらの問題があることも考えられます。
安易に、家賃引き下げによる空室率改善を提案する管理会社にも注意しておきましょう。
不動産経営には、すでに入居者が住んでいる物件を購入するケースもあります(オーナーチェンジ)。オーナーチェンジにより前オーナーから引き継いだ管理会社との契約が、自分が希望する条件ではないときも変更を検討すべきタイミングです。
オーナーチェンジ時点で管理会社を引き継がないという選択も可能です。後から変更の手間がかからないように、管理会社を引き継ぐべきか吟味しておくことがポイントです。
「入居率が下がってきた」「現在の管理会社の対応に不満がある」「アパートの管理が大変なので、管理委託を検討したい」など、不動産投資家Kでは、建物管理に関してもさまざまなご相談を承っております。
まずは、お気軽にご相談ください!
変更先の賃貸管理会社が決まったら、現在契約している賃貸管理会社に通知しなければなりません(解約通知)。通知してから問題が発生しないように、委託契約書を見て「違約金は発生するか」「通知してから何カ月後に解約できるのか」などを確認しておきましょう。
解約通知は、賃貸管理会社のフォーマットか自分で作成した解約通知書に記入・送付することが一般的です。自分で作成する場合、解約通知書には以下の事項を明記します。
解約通知を終えたら、現在の賃貸管理会社と新たな賃貸管理会社の間で引き継ぎが進められます。引き継ぎ業務の具体例は、契約書類や鍵などの重要物の引き渡し、管理費の精算などです。
新旧賃貸管理会社間での引き継ぎに、特段オーナーが関わる必要はありません。ただし、引き継ぎがうまくいっていないと後々トラブルにつながることもあります。
引き継ぎ失敗の代表例が、入居者からのクレームの内容を旧管理会社が新管理会社に伝えず、さらに大きな問題に発展するというパターンです。引き継ぎがうまくいっているか、オーナーが都度確認するようにしましょう。
賃貸管理会社を変更すると家賃の振込先も変わるため、入居者にも不便をかけます。そのため、変更が決まったら早い段階で入居者に丁寧に変更を通知することが重要です。
戸数が多い場合は、手紙やポスティングに頼らざるをえませんが、可能であれば直接会って説明した方が相手に誠意が伝わるでしょう。説明時には、「なぜ管理会社を変更するに至ったのか」「変更で入居者にどんなメリットがあるか」「いつまでに振込先を変更しなければならないのか」といった点を中心に説明します。
賃貸管理会社を変更するにあたり、必要な書類は以下の通りです。
上記は、新賃貸管理会社が今までの契約内容を確認する場面で必要となります。当初の委託契約書は、新たに締結する委託契約書との違いを比較する際にも役立つため、自分でもしっかりチェックするようにしましょう。
当初の委託契約の内容次第では、賃貸管理を解約することで家賃保証会社(賃貸保証会社)との契約も終了してしまうおそれがあります。家賃保証会社とは、入居者が家賃を支払えなくなった場合に代わりにオーナーに支払う会社です。近年、保証人を用意できない場合の手段として家賃保証会社を保証人にするケースが増えています。
家賃保証会社との契約が終了してしまうと、保証会社なしの状態で入居者との賃貸契約を続けることになります。万が一家賃を滞納する入居者がいると、部屋は埋まっているのに家賃を回収できない家賃滞納リスクにつながる点に注意しましょう。
基本的に、賃貸管理会社の変更はオーナー側の都合で行われます。家賃振込先口座の変更などの負担が発生するにもかかわらず、一方的に賃貸管理会社変更を通知されることで、入居者から不満の声があがるおそれもあります。結果として、空室率が増加することも想定しなければなりません。
賃貸管理会社を変更することで、今まで以上に清掃が行き届いて建物が清潔になるなど、入居者にとってのメリットが期待できる場合もあります。不満の声を防ぐには、プラスの面をいかに上手に伝えられるかがポイントです。
不動産経営には多額の資金を要するため、金融機関から借入をすることが一般的です。融資を受けている場合は、取引銀行にも忘れず変更を伝えるようにしましょう。
賃貸管理会社の変更は、空室率増減にもつながることです。事前に融資元の銀行に伝えておけば良い印象を与えられるため、今後銀行と長く付き合っていく上でも大切な作業です。
既存の賃貸管理会社との契約を解約するには、通知から一定期間要することが一般的です。その場合、通知してから解約するまでの期間の管理業務を旧賃貸管理会社に疎かにされるおそれがあります。
また、変更したばかりのタイミングでは、新賃貸管理会社が対象物件についてよく理解していない部分もあるでしょう。業界に精通した賃貸管理会社であっても、最初の数カ月は対象物件の業務に不慣れで管理が不十分になる可能性があります。
現在の賃貸管理会社に抱えている不満を賃貸管理会社変更で解決できなければ、再度変更が必要になります。そこで、今の賃貸管理会社の何が問題なのかをあらかじめ整理しておくことで、新しい賃貸管理会社に何を求めるか明確にできるでしょう。
具体的な不満として、「建物管理が不十分である」「入居者からのクレームに対応できていない」「空室率を改善できていない」などがあります。
さまざまな賃貸管理会社が存在します。コミュニケーションは密にとれそうか、空室率改善の取り組みは十分か、建物管理は行き届いているかなどに注目し、良い賃貸管理会社を見つけましょう。
賃貸管理会社を探す方法には、取引金融機関に紹介してもらう、インターネットで評判の会社を探す、情報サイトで一括見積もりを依頼するなどがあります。
管理費用が高い場合や対応に不満がある場合、入居者募集がうまくいかない場合は、賃貸管理会社の変更を検討しましょう。変更する際には、現在の賃貸管理会社への解約通知や入居者への丁寧な説明が必要です。
また、再度賃貸管理会社を変更することにならないように、あらかじめ変更を希望する理由を整理した上で新しい管理会社を決定するとよいでしょう。
監修者
久保田 克洋


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