不動産投資はフルローンで組める?フルローンを利用するポイントや注意点などについて解説
フルローンとは、不動産を購入するにあたってかかる費用を、すべて金融機関の融資でまかなうことです。 フルローンを利用すると頭金がない人でも希望の物件を購入できる可能性が広がりますが、キャッシュフローが出にくくなる、金利の上昇の影響を受けやすくなるなどのリスクも存在する点に注意が必要です。また、利用には、一定以上の金融資産を有している、不動産投資ですでに成功していることなどがあげられます。 本記事では...
不動産投資家K
相続などの理由で空き家を所有することになったケースもあるでしょう。2023年に法律が改正され、空き家の状態によって固定資産税の税額が上がる可能性があります。
ここでは法律の改正によって空き家の固定資産税がどのように変わるのかや要件について解説します。また、固定資産税が上がらないようにする対策も紹介しますので、今後空き家をどのように取り扱うかの参考にしてください。
空き家は人が住んでいないものの不動産の1つであり、「資産」です。人が住んでいなくても例外なく固定資産税が課せられます。また地域によっては都市計画税も課せられますが、それぞれの税金のしくみや税額の計算方法を知っている方は少ないかもしれません。
ここでは空き家にかかる固定資産税と都市計画税のしくみと計算方法、そして空き家の建っている土地の税金がどのように取り扱われているかを解説します。
固定資産税は地方税の1つで、毎年1月1日時点での不動産の所有者が、固定資産を管轄する自治体に収める税金です。固定資産税の対象となる不動産には次のようなものがあります。
税額は土地・家屋ごとの固定資産税評価額を課税標準額として計算されます。
固定資産税額 = 固定資産税評価額 × 標準税率(1.4%)
標準税率は1.4%となっていますが自治体によっては1.5%または1.6%とされている場合もあります。たとえば土地と住宅を所有している場合は、土地の固定資産税と建物としての住宅の固定資産税が別々に計算され、その合計を納めるしくみです。
一方、都市計画税は、都市計画法によって定められた市街化区域内に、土地や建物を所有している場合に課せられる税金です。地方税の1つで、都市計画事業や土地区画事業の費用に充当するために用いられます。
市街化区域とは、すでに市街地となっている区域や今後おおむね10年以内に市街化を図るべき区域のことをいい、道路や下水道、公園といったインフラが整備されているまたは積極的に進められている区域です。そのため都市計画税はすべての土地や家屋に課されるわけではありません。
都市計画税は固定資産税と合わせて納付通知書が送られてきます。税額を求めるときは固定資産税と同様、固定資産税評価額を課税標準額とされますが、1年ごとではなく3年ごとに見直されるしくみです。税額は次の計算式で求めます。
都市計画税額 = 固定資産税評価額 × 税率(0.3%以下)
税率は各地方自治体が条例によって定められていますが、0.3%を超えることはありません。
土地に住宅が建っている場合、特例措置が適用され税金が軽減されます。これが固定資産税・都市計画税の「住宅用地の特例」です。
| 固定資産税額 | 都市計画税額 | |
|---|---|---|
| 更地(建物が建っていない土地) | 固定資産税評価額の1.4% | 固定資産税評価額の0.3%以下 |
| 住宅1戸につき200平方メートルまで(小規模住宅用地) | 固定資産税評価額の1.4%のさらに6分の1 | 固定資産税評価額の0.3%以下のさらに3分の1 |
| 住宅1戸につき200平方メートルを超える部分(一般住宅用地) | 固定資産税評価額の1.4%のさらに3分の1 | 固定資産税評価額の0.3%以下のさらに3分の2 |
参考:土交通省 空家等対策の推進に関する特別措置法関連情報 空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(令和5年度税制改正)(概要)
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これまで住宅用地の特例が適用されていた空き地にも、2023年の法改正後は特例が適用されなくなる可能性があります。
この背景には、全国的な空き家の増加と、管理が行き届いていない空き家による周辺住民の生活への悪影響があります。荒れ放題の空き家は雑草が増え、害獣や害虫が住みついたり、犯罪の温床になることさえある、地域にとって安全な生活を脅かす危険な存在です。
「空家等対策の推進に関する特別措置法」ではこのような空き家を「特定空家」として住宅用地の特例を適用しないだけでなく、自治体は改善を求めることができます。また2023年の改正では、新たに「管理不全空き家」という分類が定められました。ここでは特定空家と管理不全空き家の定める内容と取り扱いについてみていきましょう。
特定空家とは、次のような「管理が行き届いていない空き家」を指します。
特定空家に指定される手続きは、おおむね次のとおりです。
空き家は上記「特定空家に指定」の手続きで特定空家となりますが、住宅用地の特例から除外されるのは「勧告」の段階です。「助言や指導」の段階で適切に対処すれば除外されることはありません。
しかし、「命令」に従わない場合は、50万円以下の罰金が科され、「行政代執行」では自治体が空き家を取り壊し、その費用が所有者に請求されてしまいます。
管理不全空家とは、2023年の「空家等対策の推進に関する特別措置法」改正によって定められた区分で、放置すれば特定空家となる恐れのある空き家を指します。
管理不全空家として自治体が把握するのは、特定空家の指定手続きにおける「空き家の実地調査」の段階です。
ここで自治体は「特定空家に指定」とならないよう、適切な改善を求められるようになりました。管理不全空家に指定することで、特定空家となる可能性があることを所有者に通知し、より早めの改善を求められるようになります。
また、2023年の改正によって、自治体は空き家によって周辺へ悪影響が発生する前、または影響がより小さなうちに所有者へ通知することで、よりスピーディーかつ実質的な改善を求められるようになりました。
参考:国土交通省 空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律(令和5年法律第50号)について
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それまで住宅用地の特例が適用されていても、空き家が特定空家に指定され、特例を解除されれば土地の固定資産税・都市計画税の軽減措置はなくなり、更地の固定資産税と同額になります。
たとえば、固定資産税評価額が1,000万円の市街化区域内にある250平方メートルの土地は、更地であれば固定資産税が14万円、都市計画税が最高3万円の合計17万円が課されます。
しかし、住宅用地の特例が適用されている場合、ここから大幅に減額されるため、税金の負担が軽くなるのです。
実際にどれくらい減額になっているか具体例を用いて紹介しましょう。固定資産税・都市計画税の計算では100円未満を切り捨てのため、100円未満を切り捨てた計算式を紹介します。
<固定資産税>
【250平方メートルのうち200平方メートルまでの税額】
14万円 × 200平方メートル/250平方メートル × 6分の1 = 18,600円(66.666……円は切り捨て)
【200平方メートルを超える分の税額】
14万円 × 50平方メートル/250平方メートル × 3分の1 = 9,300円(33.333……円は切り捨て)
【固定資産税の合計】
18,600円 + 9,300円 = 27,900円
<都市計画税>
【250平方メートルのうち200平方メートルまでの税額】
3万円 × 200平方メートル/250平方メートル × 3分の1 = 3,300円(33.333・・・円は切り捨て)
【200平方メートルを超える分の税額】
3万円 × 50平方メートル/250平方メートル × 3分の2 = 4,000円
【都市計画税の合計】
3,300円 + 4,000円 = 7,300円
<固定資産税と都市計画税の合計税額>
27,900円 + 7,300円 = 35,200円
住宅用地の特例がない場合の税額が17万円、適用された場合の税額が約3万5千円とその差が13万円以上であることがわかります。
住宅用地の特例から除外された後、固定資産税が「いくらになるか」は土地ごとに異なりますが、総じて「負担はかなり大きくなる」と言えるかもしれません。
もし所有している空き家が特定空家に指定され、勧告を受けたにもかかわらず年内に改善できないまま正式に解除できなければ、翌年度の固定資産税から住宅用地の特定は適用されず、税額は大幅に上がってしまいます。
固定資産税は毎年1月1日が基準日です。たとえば、今年の8月31日に勧告を受けても、年内に改善し特定空家が解除されれば、翌年の基準日には住宅用地の特例が適用され、税額は軽減された金額とされます。
所有している空き家が特定空家や管理不全空家に指定されることは、固定資産税が増えること以上に、近隣住民に危険を及ぼす可能性が高いというリスクの高い状態にあるということです。
そこでここでは、空き家を特定空家・管理不全空家に指定されないための対処法を解説します。ご自身の状況や希望に沿った方法を慎重に選びましょう。
空き家は売却すれば買い手のもの、つまり自分は所有者ではなくなるため、特定空家などの指定や固定資産税に悩まされずにすみます。しかも売却できればまとまった資金が手に入るため、別の不動産の購入にも大いに役立つでしょう。
ただ指定を受けそうな空き家は倒壊などを含めた危険な状態にあるため、そのまま売却するのは難しいかもしれません。そのような状態になる前までの選択肢の1つといえます。
空き家を賃貸住宅として貸し出せば、空き家とはみなされず特定空家などの指定は避けられるでしょう。他にも得られた家賃収入を固定資産税の支払いに充当すれば、納税の負担も軽減できます。
ただし、こちらも「借り手」のいることが前提です。長期間、住人がいない空き家は傷みやすく、詳しく調べなければわからないところがあるかもしれません。また外壁や内装、間取りも、現代のニーズに合わせる必要もあるでしょう。かかった修繕費やリフォーム代などには補助金を受けられる可能性があります。自治体へ問い合わせるなどして慎重に計画することが大切です。
建物が売却や賃貸に向かない場合は、解体して更地にすれば特定空家などに指定されることもなくなります。建物にかかっていた固定資産税はなくなりますが、土地は住宅用地の特例から除外されるため、多くの場合税額は増えるでしょう。
ただ更地であれば、駐車場や資材置き場などすぐに活用できる方法はあります。特定空家に指定されるような危険な建物なら、近隣住民のためにも解体して危険を取り除くのは効果的です。解体費用に対して補助金を受けられる場合もあるため、その後の活用までを含めた対処が求められます。
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空き家をリフォームして貸し出す、または解体して更地を駐車場にするのは土地活用の一例です。土地活用法は他にも、立地や周辺のニーズによってマンションやコインランドリー、トランクルーム、太陽光発電など多岐にわたります。必要な初期費用や経営方法、得られる収入はさまざまなため、どの活用法にするかは情報を集め、よく検討することが大切です。
どのような活用法が適しているか知りたいなら、不動産業者やハウスメーカー、建築会社などの専門家に相談してみましょう。その際は2社以上の複数の業者に相談するとより多くの情報が集められ、比較検討できるというメリットがあります。
もし所有している空き家がまだあまり傷んでおらず、近隣住民からの苦情がでていなければ、これから適切に管理することで、特定空家などの指定は避けられるでしょう。
所有者自身で管理することもできますが、時間が取れなかったり不動産が遠方にあったりすれば困難です。そのようなときは専門の不動産管理会社へ管理を委託するという方法もあります。自身の負担の大きさやかかる費用・時間などをじっくり検討して選ぶとよいでしょう。
適切に管理していれば、将来的に賃貸住宅として貸し出したり、売却したりといった選択肢も検討できます。空き家にまだ大きな問題がなければ、これからできるだけ建物が傷まないようしっかり管理するよう努めましょう。
相続などで、思いもよらず空き家を手に入れることはありますが、住んでいなければ建物の傷みに気づきにくいため適切な修繕などの管理は難しいでしょう。ただ放置していれば大雨や台風、地震などによって倒壊するなどして自分だけでなく近隣住民にも危険や損害を与えかねません。
そこで自治体が所有者に対してより適切な管理を求められるよう法律が改正され、危険があると判定された空き家の建つ土地は、住宅用地の特例から除外され、固定資産税が増額できるようになりました。
空き家は自治体によって調査され、特定空家に指定され改善を「勧告」されたにもかかわらずその年内に改善が認められなければ、軽減されていた固定資産税が最大6倍に増額されます。
そのような事態を避けるには、売却や賃貸などの土地活用が有効です。空き家がまだ傷んでいなければ、これから適切に管理するという方法もあります。ただ放置して出費を増やしてしまわないよう、適切に対策しておきたいものです。
監修者
東京を中心に、20年以上アパート・マンション建築賃貸業界に従事。現場に密着した営業経験と建築知識、不動産知識を活かして業務に携わっている。
不動産投資家Kとその仲間たちでは、「土地を相続する予定だけど、どうすれば良いか検討している」「管理が大変なので、土地を売却したいと思っている」など、土地・建物のさまざまなご相談を承っております。
あなたやあなたの家族の大切な資産を有効に活用できるよう、お気軽にご相談ください!
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