不動産投資はフルローンで組める?フルローンを利用するポイントや注意点などについて解説
フルローンとは、不動産を購入するにあたってかかる費用を、すべて金融機関の融資でまかなうことです。 フルローンを利用すると頭金がない人でも希望の物件を購入できる可能性が広がりますが、キャッシュフローが出にくくなる、金利の上昇の影響を受けやすくなるなどのリスクも存在する点に注意が必要です。また、利用には、一定以上の金融資産を有している、不動産投資ですでに成功していることなどがあげられます。 本記事では...
不動産投資家K
東京でのアパート経営は、賃貸需要の高さや家賃水準の高さといったメリットがある一方で、地価や建築費の高さ、利回りの低さといった課題もあります。
本記事では、東京ならではの特性を踏まえ、アパート経営のメリットと注意点をわかりやすく解説します。
東京は人口や企業が集中しており、全国的に賃貸ニーズが高いエリアです。安定した収益を見込んで、東京でアパート経営を検討する方も少なくありません。
特に都心部や駅近の立地では、空室リスクを抑えつつ高めの家賃設定が可能で、長期的な収益確保にもつながります。
ここでは、東京でアパート経営を始めることで得られる具体的なメリットについて解説します。
東京でアパート経営を始めるメリットは、継続的な人口流入があり、高い賃貸ニーズがある点です。
東京は日本の政治・経済・文化の中心として、大学や企業が数多く集まっており、全国から学生や若年層、転勤者などが継続的に流入しています。
東京都の総人口は2025年時点で1,420万人を超えており、「総人口(推計)の月別推移」からも年々増加傾向にあることがわかります。
出典:東京都の統計 「東京都の人口(推計)」の概要(令和7年9月1日現在)
東京の人口流入は国内の他地域とは異なり、転入者数が転出者数を上回る「社会増」が続いており、若年層や単身者の住まいに対する需要が根強い状況です。
また、小世帯化も進んでおり、単独世帯や夫婦のみの世帯が増加中であることから、ワンルームやコンパクトタイプの居住物件の需要も期待できます。これらの人口動態が、東京でアパート経営を選ぶ大きな強みとなります。
さらに、交通アクセスや生活利便性が高いエリアでは、家賃水準も安定しており、長期的な安定収入を見込めるでしょう。
このように東京の賃貸市場は強固な需要基盤があるため、アパート経営を始める上で有利な条件が整っているといえます。
参考:東京都の統計 東京都の人口(推計):毎月
東京は多様な賃貸物件への需要が存在していることも、大きなメリットです。単身者や学生、転勤者、ファミリー層、さらには外国人労働者や留学生など、さまざまな背景を持つ人々が集まります。
そのため、ワンルームからファミリー向けまで間取りのニーズも幅広く、築年数や立地条件についても多岐にわたる要望が見込めます。
一般的には都心部ではコンパクトで利便性の高い住まいが好まれ、郊外ではゆとりある住居への需要が高いといえるでしょう。
こうした多様な入居者層が存在することで、空室リスクを分散でき、長期的に安定した経営を実現しやすくなるのが、東京でのアパート経営ならではのメリットといえるでしょう。
家賃水準の高さも、東京でアパート経営を行うメリットの1つです。東京は人口増加や単身世帯の増加に支えられ、全国的に住宅需要が高く、賃貸ニーズが安定しています。
家賃相場は地方都市と比べて高く、同じ間取りや規模の物件でも、地方より高い賃料収入が期待できます。
アットホームの調査によると、2025年8月の東京23区の単身向けマンションの平均募集賃料は10万3,952円で、15カ月連続で最高値を更新しています。同様に最高値を更新している福岡市の平均募集賃料が58,209円、大阪市が68,686円であることをみても、東京の家賃水準の高さが分かります。
出典:アットホーム 全国主要都市の「賃貸マンション・アパート」募集家賃動向(2025年8月)
特に都心部や駅近の物件は、利便性を重視する入居希望者が多く、空室リスクを抑えつつ安定した収益を得やすい点も魅力です。
さらに、築浅やブランド物件であれば、家賃の上乗せや入居率の向上も見込め、長期的な投資収益の確保にもつながるでしょう。
東京は国内外からの人口流入が続き、経済・交通・商業などの都市機能が集中しているため、不動産市場の需要が安定しています。そのため、東京でのアパート経営は、家賃収入だけでなく、資産価値と流動性が高いのも特徴です。
土地や建物の資産価値が下がりにくく、将来的な売却時にも高値で取引される可能性が高いでしょう。また、全国的に見ても東京の不動産は買い手が多いため、売却や資産の組み替えといった流動性の高さも魅力です。
加えて、再開発や都市計画が進むエリアでは、資産価値の上昇が期待できるケースもあります。安定収益とともに資産形成や将来の資金需要に対応できる点は、東京でアパート経営を行う大きなメリットといえるでしょう。
東京でアパート経営を行う際に気になるポイントの1つが「利回り」です。利回りとは、投資額に対してどれだけの収益が得られるかを示す指標であり、不動産投資の収益性を判断する基準となります。
利回りはいくつかあり、単純に物件の年間家賃収入を購入価格で割ったものを「表面利回り」、管理費や税金など諸経費を差し引いたものを「実質利回り」といいます。不動産広告でよく見かける利回りは、多くの場合表面利回りです。
東京23区内のアパート経営における表面利回りの目安は、一般的に4〜6%程度とされています。地方都市の利回りが7〜10%前後と比較的高いのに対し、東京の利回りが低くなる傾向にあるのは、土地価格や物件価格が高いためです。
しかし、その一方で東京は学生や単身世帯、転勤者など人口流入が安定しており、幅広い層に賃貸需要があるため、空室リスクが低いという大きなメリットがあります。
出典:一般財団法人 日本不動産研究所 第52回 不動産投資家調査(2025年4月現在)
東京での賃貸経営にはメリットはあるものの、表面利回り以上に、実質利回りは慎重に計算する必要があるでしょう。実質利回りは、管理費や修繕費、固定資産税などのコストを差し引いた正味の収益率を示します。
東京のアパート経営では、実質利回りが3〜4%程度になることが多いといわれています。利回りが地方より低い分、長期的な安定収入と資産価値の維持・上昇を重視した経営がポイントになります。
投資を検討する際には、単に利回りの数値だけでなく、立地条件や将来の需要見込み、資産価値の変動リスクもあわせて考えることが大切です。
東京でアパートを建築する際の費用は、立地や規模、構造によって大きく異なります。構造別の坪単価の目安は、以下のとおりです。
| 構造 | 坪単価 |
|---|---|
| 木造 | 約102.8万円 |
| 鉄骨造 | 約139.4万円 |
| 鉄筋コンクリート造(RC造) | 約148.7万円 |
| 鉄骨鉄筋コンクリート造 (SRC造) | 約137.5万円 |
建築費以外にも、設計費や各種手続き費用、火災保険や保証料などの初期費用が必要です。さらに、東京では土地代が高額であるため、土地取得費を含めると総投資額は大きく膨らむでしょう。
収益性を考える場合、建築費だけでなく、想定賃料収入や管理費、修繕費なども踏まえた資金計画が欠かせません。
特に高額になる鉄筋コンクリート造(RC造)の物件は、初期投資に見合った家賃収入が得られるかを慎重にシミュレーションすることが大切です。
初期費用を抑えつつ収益性を確保するためには、建物の構造や規模、設備仕様を工夫し、無理のない資金計画を立てることが東京でのアパート経営成功のポイントになるでしょう。
東京23区のアパート家賃相場は、エリアや間取りによって大きく異なります。以下に、2025年9月時点の東京の代表的なエリアと間取り別の家賃相場をまとめました。
【代表エリア別・家賃相場(ワンルーム・1K・1DK)】
| エリア | 家賃相場 |
|---|---|
| 港区 | 9〜17万円 |
| 中央区 | 8〜17万円 |
| 千代田区 | 9〜16万円 |
| 新宿区 | 8〜16万円 |
| 渋谷区 | 7〜14万円 |
| 中野区 | 6〜12万円 |
| 世田谷区 | 6〜12万円 |
| 足立区 | 6〜9万円 |
【間取り別・家賃相場】
| 間取り | 中心部(23区) | 郊外(23区外) |
|---|---|---|
| ワンルーム・1K | 7〜13万円 | 5〜8万円 |
| 1DK・1LDK・2K・2DK | 10〜23万円 | 6〜12万円 |
| 2LDK・3K・3DK | 14〜29万円 | 7〜17万円 |
| 3LDK・4K・4DK | 15〜63万円 | 7〜24万円 |
不動産・住宅情報サイト「LIFULL HOME'S」を運営する株式会社LIFULLが発表した「【2025年8月 賃貸 首都圏版】マーケットレポート」によれば、東京23区のファミリー向け賃貸物件の掲載平均賃料は約23.7万円となり、前年同月比で12.5%の上昇を記録しました。
また、単身者向け物件も同様に価格が上昇しており、掲載平均賃料はおよそ11.8万円に達しています。こちらは前年から14.6%増と、ファミリー向けを上回る伸び率となっています。
家賃相場のデータからもわかるように、東京におけるアパート経営の家賃相場は、立地や間取りによって大きく異なります。高家賃エリアでは安定した収益が期待できる一方、郊外エリアでは初期投資が抑えられるメリットがあります。
また、家賃上昇傾向を踏まえた長期的な視点での投資判断が重要です。
具体的なエリアや物件の選定については、不動産の専門家と相談し、詳細な市場調査を行うことをおすすめします。
参考:株式会社LIFULL 【賃料動向】 LIFULL HOME'Sマーケットレポート (2025年8月)
LIFULL HOME'S PRESS 【2025年8月 賃貸 首都圏版】LIFULL HOME'Sマーケットレポート
東京でアパート経営を行う場合、地価の高さや利回りの低さ、税金や競合物件の影響など、さまざまな注意点があります。検討する際は、事前にこれらの注意点を押さえておくことが大切です。
ここでは、東京ならではの特性を踏まえ、経営リスクや収益性を見極めるポイントを解説します。
東京でアパート経営を始める際に大きな注意点となるのが、地価の高さです。
首都圏、とりわけ23区内の土地価格は全国的に見ても突出しており、初期投資が大きく膨らむ傾向にあります。そのため、利回りが地方と比べて低くなりやすく、資金計画を綿密に立てることが不可欠です。
さらに、人気エリアでは土地取得競争が激しく、希望する条件で購入できないケースも少なくありません。
一方で、地価の高さは裏を返せば資産価値の安定性を意味します。長期的に所有することで売却時に大きな利益を得られる可能性もありますが、短期的な収益だけを見込むとリスクが高まります。
そのため、東京でのアパート経営は、地価の水準を十分に理解した上で、収益性と資産性の両面を考慮することが大切です。
東京でアパート経営を行う際の注意点に、利回りの低さがあります。地価や建築費が高いため初期投資額が大きくなり、相対的に利回りは地方都市よりも低くなる傾向があります。
特に23区の中心部では、立地の良さや需要の高さと引き換えに利回りが3〜5%前後にとどまるケースも少なくありません。
さらに、固定資産税や修繕費などのランニングコストを考慮すると、実質利回りはさらに低下します。
ただし、利回りが低いからといって必ずしも不利というわけではなく、東京の場合は安定した入居需要や高い資産価値に支えられ、長期的に安定収入を見込める点が特徴です。
そのため、短期的な利益追求よりも、資産形成や安定経営を目的に戦略を立てることが求められます。
東京でアパート経営を行う際には、税金負担の大きさにも注意が必要です。地価が高く、固定資産税や都市計画税の評価額も高くなり、毎年の税額が地方に比べて重くなりがちです。
相続税の課税対象となる資産評価額も大きくなるため、承継時の税負担も見据えた対策が欠かせません。
また、家賃収入が一定額を超えると所得税や住民税が増え、実際の手取り収益を圧迫する可能性もあります。法人化による節税や減価償却の活用など工夫の余地はありますが、税負担が経営に与える影響は無視できません。
そのため、東京でのアパート経営は、収益性だけでなく税務戦略も含めて総合的に計画を立てることが重要となります。
東京でアパート経営を始める際の大きな注意点として、競合物件の多さがあげられます。都内は人口が集中し賃貸需要も高い反面、新築やリノベーション物件、大手不動産会社による高付加価値のマンションなど、多様な選択肢が市場にあふれています。
そのため、立地や築年数、設備面で見劣りする物件は入居者の獲得に苦戦し、空室期間が長引くリスクがあります。
さらに、競合が多いエリアでは家賃設定を強気にできず、収益性の確保が難しくなる場合もあるでしょう。
ターゲットとなる入居者層を明確にして、デザイン性や快適さ、コストパフォーマンスなど他物件との差別化戦略を立てることが、東京でのアパート経営成功のポイントとなります。
東京都の主要エリアは、それぞれ人口構成や交通アクセス、住宅ニーズが異なり、アパート経営の戦略にも大きく影響します。
ここでは、東京都内の主要エリアごとの特徴や賃貸需要の傾向をわかりやすく紹介します。
23区東部は城東エリアとも呼ばれ、台東区、江東区、墨田区、中央区、葛飾区、江戸川区が該当します。
かつては「下町」的な住宅地域が中心で、現代でも日本橋や浅草など下町の風情が残る情緒豊かなエリアもありますが、近年はマンション開発が活発化し、駅近・築浅物件への需要が上昇しています。
都心に近く、交通アクセスが比較的良好な地域が多いのが特徴です。たとえば、江東区はJR・地下鉄・ゆりかもめなど複数路線が通っており、湾岸や臨海部、豊洲・住吉方面の延伸計画も進行中です。
城東エリアは、「都心〜中距離圏」で価格と利便性のバランスが取れており、価格の上昇余地・家賃の伸びも見込まれているエリアです。
ファミリータイプ物件の賃料上昇が特に目立ち、都心回帰などのトレンドを背景に、ファミリー向け物件の価格・賃料が上昇しています。
また、単身者・若年層向けの需要も安定しており、ワンルームや1Kなどの間取りが駅近・徒歩圏で人気です。コスパ・利便性重視の入居者が城東エリアを選ぶ傾向にあります。
23区北部は城北エリアとも呼ばれ、板橋区、北区、豊島区、文京区、荒川区、足立区が該当します。
再開発が進む池袋では商業施設や高層マンションの建設が活発化しており、周辺区は落ち着いた住宅街が広がり、ファミリー層や定住志向の強い住民に人気です。
山手線や埼京線、副都心線、大江戸線など、複数の路線が利用できる交通利便性の高いエリアです。
池袋周辺では学生や単身社会人向けのワンルーム・1Kが特に人気で、家賃水準も比較的高めです。一方、板橋区はファミリー層に支持され、2LDK以上の物件ニーズも堅調です。北区や板橋区では近年の再開発や駅周辺整備によって利便性が向上し、人口も緩やかに増加傾向にあります。
城北エリア全体として、都心アクセスの良さと比較的落ち着いた住宅環境の両面を備えているため、幅広い層からの安定した賃貸需要が期待できる地域といえるでしょう。
23区西部は城西エリアとも呼ばれ、新宿区、中野区、渋谷区、杉並区、練馬区、世田谷区が該当します。
住宅地としての人気が高い地域であり、特にファミリー層の定住志向が強いのが特徴です。特に世田谷区は落ち着いた住環境と教育環境の良さでファミリー層から圧倒的な支持を集め、住宅地としてのブランド力が高いエリアです。
中野区や杉並区は、カルチャーや学生街としての顔も持つエリアで、杉並区は新宿に近く利便性も高い一方、静かな住宅街が広がります。
新宿や渋谷は巨大ターミナル駅を抱え、商業・ビジネスの中心として発展しています。
新宿周辺は単身者・学生の需要が強く、ワンルームや1Kが人気です。渋谷区も若年層・単身者向けのアパートが多く、利便性やブランド力を重視する居住者に人気です。一方、渋谷区には広尾・代官山などの高級住宅街も存在し、富裕層向け物件の需要も高い傾向にあります。
中野区や杉並区では比較的手頃な賃料の物件が選ばれやすい一方、世田谷区ではファミリー層向けの2LDK以上の物件が安定して需要を集め、家賃水準も高めです。教育環境や住環境の良さを重視する入居者に支持されています。
投資面では、地価の高さや競合の多さから利回りは低めです。ただし、安定した入居需要と高い資産価値が魅力のエリアといえるでしょう。
23区南部は城南エリアとも呼ばれ、港区、目黒区、大田区、品川区が該当します。都心や湾岸エリアに近く、利便性とブランド性の高さが魅力のエリアです。
特に港区や品川区は再開発が活発で、高層オフィス・マンションが立ち並び、国際的なビジネス拠点としての地位を確立しています。
大田区は羽田空港に近く、物流や国際ビジネスとのつながりが強いのが特徴です。また、目黒区や世田谷寄りの一帯は落ち着いた住宅街が広がり、人気の高級住宅地としても知られています。
人口動態としては、若年層から富裕層まで幅広い層が流入しており、都内でも高い人気を維持している地域です。
南部は単身者向けの高級賃貸やタワーマンションの需要が強い一方、ファミリー層にも根強い人気があります。特に港区・目黒区などはブランド志向の入居者が多く、築浅・駅近・デザイン性に優れた物件が選ばれやすいでしょう。
投資面では、地価や家賃水準が高いため利回りは低めです。ただし、資産価値の安定性が高く、長期保有型の投資先としては安心感があります。
多摩地区は東京都の西部に位置し、立川市・八王子市・町田市・府中市・調布市などが該当します。緑地や住宅地が多く、落ち着いた環境のエリアです。
中央線、京王線、西武線、多摩モノレールなどが主要交通手段で、都心への通勤・通学も問題ありません。
住宅環境はファミリー向けの一戸建てや低層マンションが中心で、自然環境や公園、教育施設が整っており、子育て世帯に人気です。
立川や八王子などの副都心的都市を中心に商業施設、オフィス、医療機関が集まっており、生活利便性は高いといえるでしょう。
多摩地区は特に子育て世帯に人気で、2LDK〜4LDKの賃貸物件の需要が高い傾向にあります。駅近や学校・スーパー・公園に近い物件は特に安定しています。
都心より家賃が抑えられるため、単身者向けのアパートも人気です。通勤圏内の単身者も一定数存在しており、ワンルームや1Kは大学や専門学校周辺で需要があります。
都心に比べて家賃は低めですが、投資対象としては空室リスクが低く、安定した賃貸収入が期待できるでしょう。
アパート経営を成功させるには、エリア特性や入居者ニーズを的確に把握することが欠かせません。利回りだけで判断せず、税金などの経営リスクを理解することも大切です。また、信頼できるパートナーと連携することで安定した収益を実現できるでしょう。
ここでは、アパート経営を成功させるために押さえておきたいポイントを解説します。
アパート経営を成功させるためには、まずエリア特性と入居者ニーズを正しく理解することが大切です。
地域の人口動態や世帯構成、周辺環境によって、求められる物件の種類や間取りは大きく異なります。
たとえば、大学や専門学校が多いエリアではワンルームや1Kなどの単身者向け物件が安定した需要を見込めるでしょう。一方で、再開発が進む地域や子育て世帯が増えているエリアでは、2LDK以上のファミリー向け物件の人気が高まります。
また、都心へのアクセスや生活利便性、商業施設や病院などインフラの充実度も入居希望者の判断基準となるでしょう。
さらに、近年はインターネット環境やセキュリティ、防音性といった付加価値も重要視される傾向があります。賃貸物件の競争は激化しているため、立地の良さだけでなく、設備や付加価値による差別化が必要です。
経営を長期的に安定させるには、単に家賃相場に合わせるのではなく、地域ごとのニーズを的確に把握し、それに応じた物件計画やリフォームを行うことが成功への近道となるでしょう。
アパート経営を検討する際、多くの人がまず注目するのが「利回り」です。
不動産投資で表面利回りは一定の指標となりますが、表面利回りの数字だけで判断するのは危険です。
表面利回りは「年間家賃収入÷物件価格×100」で算出されますが、実際の経営では管理費や修繕費、固定資産税や都市計画税などのコストが発生したり、空室リスクなどもあります。これらを考慮した実質利回りは、表面利回りよりも低くなるのが一般的です。
また、利回りが高い物件は、立地条件が悪かったり築年数が古かったりすることもあり、その場合は長期的な安定経営には必ずしも向いていません。
逆に、都心や交通利便性の高いエリアは、表面利回りは低くても、入居者需要が安定しているため空室リスクが小さく、結果として安定した収益を得られる可能性があります。
そのため、アパート経営では「目先の数字」よりも「収益の持続性」を重視し、立地・需要・管理体制など総合的な視点で判断することが大切です。
アパート経営を始めるうえで重要なのは、事前に経営リスクを十分に把握しておくことです。どれほど有望に見える物件であっても、空室が続けば家賃収入は減少し、ローン返済や固定資産税の支払いに影響が出ます。
また、建物は時間の経過とともに老朽化し、修繕やリフォームの費用が必要になるでしょう。さらに、自然災害や入居者トラブルといった予測困難なリスクも存在します。
税制や不動産市況の変動により、将来の収益性が左右される可能性も無視できません。
こうしたリスクを事前に洗い出し、資金計画に余裕を持たせたり、火災保険や地震保険に加入したりすることで備えることが重要です。
さらに、管理会社の選定や定期的な資産の見直しを行うことで、リスクを最小限に抑えることができます。
リスクを軽視せず、現実的に把握し対策を講じることが、安定したアパート経営の成功につながります。
アパート経営を安定的に続けるためには、自分一人ですべてを抱え込むのではなく、信頼できるパートナーを見つけることが重要です。
パートナーとは、不動産会社や建築会社、管理会社、金融機関、税理士や司法書士といった専門家を指します。
たとえば、信頼性の高い不動産会社や管理会社は、適切な入居者募集や物件管理を行い、空室リスクやトラブルの発生を最小限に抑えてくれるでしょう。
また、経験豊富な建築会社であれば、コストを抑えつつ質の高い建物を建てられ、長期的な資産価値の維持にもつながります。
さらに、金融機関との良好な関係は資金調達の幅を広げ、専門家への相談は税務や法律面でのリスクを回避する助けとなります。
信頼できるパートナーを慎重に選び、長期的な協力関係を築くことで、経営の安定性と収益性を高められるでしょう。
東京でアパート経営を行う際にはさまざまなメリットがありますが、その中でも特に注目すべきなのが「東京ゼロエミ住宅」の活用です。
省エネ性能の高い物件として認証されることで、助成金の活用や入居者へのアピールが可能になり、初期投資の負担軽減や長期的な収益安定につなげられます。
ここでは、東京ゼロエミ住宅の特徴と、活用したアパート経営のメリットについて詳しく解説します。
「東京ゼロエミ住宅」とは、東京都が推進する省エネルギー性能の高い住宅の認証制度です。家庭のエネルギー消費量削減を目的とし、断熱性能の向上や省エネ設備の導入を通じて、快適で環境に優しい住環境の実現を目指しています。
「東京ゼロエミ住宅」の認証を受けることで、東京都からの助成金や不動産取得税の減免などの支援を受けることが可能です。
2024年10月から新たに導入された基準により助成金額が増額され、最大240万円の助成が受けられるようになっています。これにより、初期投資や維持コストの軽減につながるでしょう。
東京ゼロエミ住宅に認証された賃貸物件は、高断熱の窓や断熱材、省エネ設備の導入により光熱費が抑えられるため、入居者にとって快適で経済的な居住環境を提供できます。
また、省エネ性能の把握や⽐較ができる省エネ性能表示制度により、入居者に魅力的な物件として認識されやすくなるでしょう。
その結果、入居率の向上や長期入居の促進につながり、安定した賃料収入を得やすくなります。
環境に配慮した住宅としての付加価値があることで、他の物件との差別化が図れ、競争が激しい東京の賃貸市場でも選ばれやすくなります。
環境への配慮と経済的なメリットを兼ね備えた東京ゼロエミ住宅は、アパート経営の強力な武器となり、収益性と入居者満足度の両立を目指す上で有効な手段となるでしょう。
参考:環境局 「東京ゼロエミ住宅」とは?
東京でのアパート経営は、安定した入居需要や高めの家賃設定など、多くのメリットがあります。しかし、地価や建築費用の高さ、利回りの低さ、税負担や競合物件の存在など、注意すべき点も少なくありません。
経営を成功させるには、エリア特性やニーズを理解し、資金計画やリスク管理をしっかり行うことが重要です。東京ゼロエミ住宅の認証を受けることも、成功のポイントといえるでしょう。
これらを踏まえて慎重に検討することで、安定した収益を見込める経営が可能となります。
監修者
宅地建物取引士、2級ファイナンシャル・プランニング技能士
現在、不動産会社で建築請負営業と土地・収益物件の仕入れを中心に担当している。これまで約20年間培ってきた、現場に密着した営業経験と建築知識、不動産知識を活かして業務に携わっている。
不動産投資家Kとその仲間たちでは、「土地を相続する予定だけど、どうすれば良いか検討している」「管理が大変なので、土地を売却したいと思っている」など、土地・建物のさまざまなご相談を承っております。
あなたやあなたの家族の大切な資産を有効に活用できるよう、お気軽にご相談ください!
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