短期譲渡所得とは?長期譲渡所得との違いや計算方法、不動産売却時の注意点
短期譲渡所得とは、所有期間が5年以下の土地や建物などの資産を譲渡して得た利益のことです。短期譲渡所得には税金がかかりますが、特別控除を利用すれば節税ができます。 この記事では、短期譲渡所得の基本情報をはじめ、短期譲渡所得が発生した際の税金の計算方法や節税方法などについて解説します。不動産を売却するときの注意点も紹介するのでぜひ最後までご覧ください。 ポイント 短期譲渡所得は、所有期間が5年以下の資...
不動産投資家K
建物滅失登記とは、建物を取り壊したり、火災や災害で失ったりした場合に登記簿に反映させるための手続きです。
建物滅失登記にかかる費用は、自分で行う場合は1,000〜3,000円程度、土地家屋調査士に任せる場合には5万円程度と、誰が手続きを行うかによって費用が大きく異なります。本記事では、相場や手続きの方法について解説します。
建物滅失登記は土地家屋調査士に代行してもらえます。土地家屋調査士に依頼した場合にかかる費用は5万円程度といわれていますが、以下のように地域によって異なります。
地域 | 建物滅失登記の平均値 |
---|---|
関東 | 48,628円 |
中部 | 48,247円 |
近畿 | 47,065円 |
中国 | 45,997円 |
九州 | 48,882円 |
北海道 | 43,065円 |
東北 | 49,013円 |
四国 | 46,191円 |
参考:日本土地家屋調査士会連合会 「「令和4年度事務所形態及び報酬に関する実態調査」に基づく各設問の回答報酬額分布図(ブロック別)」
また、建物の規模や所有者と申請者の名義が異なるなど、業務の増減によっても費用が変化します。
なお、建物滅失登記は登記情報の表題に関する登記であるため、土地家屋調査士の業務に該当します。新築住居や不動産取引における登記のように建物の権利に関する登記ではないため、司法書士などのほかの士業では代理申請はできません。
もし建物の所有者が亡くなっている場合には、相続人が申請を行うことも可能です。つまり、建物滅失登記は所有者または土地家屋調査士、所有者が亡くなっている場合に限り相続者も申請できます。
建物滅失登記には、さまざまな状況があり、なかには下記のように追加費用がかかる場合があります。
事例 | 追加費用 |
---|---|
①相続発生時に戸籍調査が必要な場合 | 3〜5万円程度 |
②解体証明書がない場合 | 数万円程度 |
③分合筆による所在変更が必要な場合 | 1〜2万円程度 |
④登記上の住所が異なる場合 | 1〜2万円程度 |
⑤広大な借地上建物を滅失登記する場合 | 1〜2万円程度 |
⑥抵当権が残っている場合 | 数万円程度 |
①建物滅失登記は、相続登記をしていなくても相続人から申請することが可能です。その場合、相続発生時に戸籍調査が必要になることがあります。戸籍調査を行った場合には、3〜5万円程度の追加費用がかかります。
②何十年も前に解体したにもかかわらず、建物滅失登記を行っていなかったため解体証明書がない場合は、役所での滅失証明書の取得または上申書の作成が必要です。その場合、調査をするために追加で数万円程度かかります。
③滅失した建物の所在地が分合筆を行っている場合、建物の所在地を特定するため土地の状況によって1〜2万円程度の調査費用がかかることがあります。
④引越しをしている場合など、所有者の登記上の住所と現住所が異なるときは、引っ越し回数によっては住民票や戸籍附票だけでは、住所変更の履歴が証明できません。その場合は、建物の権利証をチェックして調査する必要があり、1〜2万円程度の追加費用がかかります。
⑤借地の上に何棟も建物が建築されている場合には、現地特定調査の範囲が広がるため、1〜2万円程度追加費用が発生することがあります。
⑥滅失した建物に複数の抵当権が残っている場合、抵当権者からの承諾取得や法務局との協議が必要です。その場合は、調査費用に数万円程度追加でかかることがあります。
建物滅失登記を自分で行った場合の費用は、1,000〜3,000円です。費用の内訳は、「登記事項証明書」と「地図等情報」のほかに、必要な書類を集めるための交通費やコピー代です。
登記事項証明書を取得するのにかかる費用は、法務局の窓口で申請すると600円、オンライン申請・送付は500円、窓口で交付を受けると480円です。
地図等情報の取得にかかる費用は、法務局の窓口で申請またはオンライン申請・送付は450円、オンライン申請して窓口で交付を受けると430円です。
登記事項証明書と地図等情報の料金は、どちらも収入印紙で支払います。収入印紙は法務局の窓口または郵便局で購入できます。
参考:法務省 登記手数料について
登録免許税とは、法務局へ支払う費用です。分筆登記や相続登記など土地や建物に関係する登記手続きに登録免許税がかかるものもありますが、建物滅失登記には登録免許税やその他の税金はかかりません。
ただし、建物滅失登記をしないままにしていると、手続きを行わない限り建物に固定資産税や都市計画税が課税されます。そのため、建物解体後はすみやかに建物滅失登記の手続きを行いましょう。
不動産登記法によると、滅失登記は所有者または対象建物の登記名義人が建物取り壊し後1カ月以内に行わなければなりません。
建物は構造や所有者などがわかるように登記されており、建物を解体した際は登記登録に建物がなくなったことを反映する必要があるためです。
土地家屋調査士に依頼した場合の建物滅失登記完了までの目安は1〜3週間程度です。自分で行うにしても、土地家屋調査士に依頼するにしても、早めに行動しておくことをおすすめします。
参考:e-GOV 不動産登記法
建物の滅失登記を行わなかった場合、以下のようなデメリットが発生します。
それぞれのデメリットについて解説します。
建物を取り壊したにもかかわらず、1カ月以内に申請を行わなかった場合、10万円以下の過料の支払いを求めることが不動産登記法164条によって定められています。
過料とは、行政上の秩序を保つために違反した者に金銭的な負担を課す制裁です。建物の解体後1カ月をすぎると、いつ過料通知が届いてもおかしくありません。違反対象になる前に、早めに行動しましょう。
参考:e-GOV 不動産登記法
建物を取り壊しても建物滅失登記を行っていない場合、新築を建てようとしても建築許可がおりません。なぜなら、自治体は建物がすでに解体されていることを知らず、建物がある状態とみなされるためです。
建物の新築を建てるときには、あらかじめ市区町村へ建築確認申請を行い、審査を受けて許可を取得します。
しかし、申請した土地に登記上建物があると確認されれば、建築計画に不備があると判断され、許可がおりません。このように、更地を自由に利用できなくなってしまいます。
建物滅失登記が済んでいなければ、土地の売却もできません。登記上の土地と現状が異なる土地として、買主から敬遠されたり、不動産会社からも仲介を断られたりすることもあるでしょう。金融機関から融資を断られる可能性もあります。
ただし、土地売買契約において「特約事項」として売買価格を調整し、買主が建物滅失登記の費用をすべて負担することを売主と買主の両者が合意すれば、例外的に建物滅失登記を行っていない状態でも売買できます。
とはいえ、登記上建物が残っている土地は建物滅失登記が済んでいる土地よりも購入したい人が少ないと考えられます。
建物滅失登記を行わないと、登記上は建物がある状態になっているため固定資産税と都市計画税がかかり続けます。
固定資産税と都市計画税は、1月1日時点での登記を基に請求を行います。建物滅失登記が完了した場合は、翌年の1月1日から課税対象外となり、固定資産税と都市計画税の支払いは必要ありません。
ただし、建物を解体して更地になった場合、住宅地の特例による軽減税の対象外になり、反対に課税額が増えるケースもあります。
土地家屋調査士に依頼する場合の手続きの流れは、以下のとおりです。
土地家屋調査士への相談は、一般的に無料で行えます。申請から完了までは、1〜3週間程度かかりますが、書類の不備や戸籍の収集が必要だった場合には、さらに期間が長くなります。
自分で手続きする場合の流れは、以下のとおりです。
建物滅失登記は、建物があった住所の管轄の法務局でしか手続きが行えません。まずは管轄の法務局がどこなのか調べる必要があります。
管轄の法務局を調べたら建物滅失登記が可能かチェックしましょう。解体した建物が登記されていない場合や相続人が複数いる場合でも、申請は一人でできるため、ほかの相続人が申請している場合には、建物滅失登記を申請する必要はありません。
解体した建物の登記の有無は、固定資産税の納税通知書に同封された課税明細書の家屋番号でチェックできます。家屋番号が記載されていない場合は、未登記の建物である可能性が高いです。
自分で手続きを行う場合、慣れていないと1カ月以上かかる可能性もあるため、スケジュールを調整して早めに行動しましょう。
申請書類に不備がなければ滅失登記が完了し、登記完了証が交付されるとともに、不動産登記簿が閉鎖されます。
また、閉鎖登記事項証明書を取得すると、今後登記情報の取得も可能です。
自分で手続きする場合の必要書類は、以下のとおりです。
建物滅失登記申請書は、法務局のホームページ(https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/minji79.html#23)からダウンロード可能です。記載例に沿って作成しますが、不動産番号を記載した場合は、住所、家屋番号、構造、床面積、種類の記載を省略できます。建物滅失証明書、代表者事項証明書、印鑑証明書は、解体工事を行う業者が準備します。
必要書類がすべて揃ったら、登記申請書と一緒に法務局へ提出しましょう。郵送・オンライン・法務局の窓口の3つの提出方法がありますが、書類に不備があった場合は法務局の窓口へ出向いて修正する必要があるため、申請に慣れていない場合などは最初から法務局の窓口で提出するのがおすすめです。
郵送で登記完了証の受け取りを希望する場合は、返信用封筒と書留郵便用の切手を必要書類に同封しましょう。
前述したように、建物滅失登記は自分で手続きする方法と土地家屋調査士に依頼する方法があります。建物滅失登記は1カ月以内に行うという期限が設けられているものの、用意する書類が多く、自分で手続きする場合には申請者の負担は非常に大きいです。
建物滅失登記は1カ月以内に行わないと、罰金や存在していないにも関わらず固定資産税と都市計画税の発生、土地の活用にも制限がかかるなど、多数のデメリットが生じます。コストはかかりますが、期限内に確実に終わらせるためには、プロに任せるのが安心です。
建物滅失登記の費用は、自分で手続きを行う場合は1,000〜3,000円程度、土地家屋調査士に依頼する場合は5万円程度かかります。
建物滅失登記は建物の取り壊し後1カ月以内に行うことが不動産登記法により定められており、違反した場合には罰金が課せられることがあります。また、売却が難しくなったり、新築の建築許可がおりなかったりとさまざまな弊害が生じる恐れがあるため、期間内に手続きを済ませなければなりません。
自分で手続きを行う場合には慣れていないと非常に時間がかかることが予想されます。土地家屋調査士に依頼する場合でも、1〜3週間はかかるとされているため、計画立てて手続きを行うことが大切です。建物滅失登記の申請をする場合は、建物を解体したらすぐに手続きするようにしましょう。
監修者
不動産・建築業界歴20年。アパートの建築請負営業、それに係る土地仲介業務、仕入営業に携わっている。自身でも不動産経営を行っており顧客目線で業務に取り組んでいる。
不動産投資家Kとその仲間たちでは、「土地を相続する予定だけど、どうすれば良いか検討している」「管理が大変なので、土地を売却したいと思っている」など、土地・建物のさまざまなご相談を承っております。
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