W造(木造)とは、主な構造部分に木材を使用する構造のことを言います。
W造のほとんどが在来工法と呼ばれる柱と梁に木材を使用し、それらを構造とします。
在来工法の最大のメリットとしては、木材の安定供給により建設コストを抑えながら設計の自由度がある点が挙げられます。また、木材は空気中の湿度を調整してくれる機能があり通気性も高く、W造は日本の風土・気候にあった構造と言えます。
コンクリートや鉄などに比べて強度が低いイメージを持ちがちの木材ですが、軽くて強い木材の特性は地震にも柔軟に対応することが出来るため、高規格で作ることで耐震性も比較的安定します。
一方で、鉄と同様に木材も軽い材料であるため、RC造などと比べると振動が伝わりやすく、遮音性に劣ります。また、耐用年数もRC造やS造と比較すると短いため、定期的なメンテナンスが必要です。
木造住宅はS造やRC造、SRC造と比べて素材が軽いため、地盤改良や基礎工事にあまり工数がかかりません。そのため、他構造に比べて建設コストを抑えることができます。
W造は木を主とした構造のため、耐火性はS造やRC造、SRC造に比べて劣ります。
準耐火構造にするには、燃え代設計という木製の柱や梁について、火災時に燃えるであろう厚みをあらかじめ持たせて設計する手法をとったり、「防火被覆」を施すなど、対策する必要があります。
自然の素材を使うW造は、やはりS造、RC造、SRC造と比べて耐久性は劣ってしまいます。
使用する木材によって特徴があるため、木材の種類によって土台の湿気対策や、耐久性に優れた外装材などを用いることで、腐朽対策や害虫対策を行うと良いでしょう。
また、問題が発生した時に早急に対策を講じられるよう、外壁・内部ともに定期的にメンテナンスを行うことで品質を保持できます。
W造は、S造やRC造、SRC造と比べて建物自重が軽いため、振動が伝わりやすく遮音性は劣るものの、通気性や吸湿性に優れており、日本の気候にあった快適な空間が実現できます。
また、W造は建物自重が軽く、耐震性も劣っている印象がありますが、素材の粘り強さを活かして揺れを軽減できる特性と近年の技術の進歩により、高い耐震性能に仕上げることが可能です。
W造は、S造やRC造、SRC造と比べて建物自重が軽いため、建築にかかるコストが低く、短い工期で施工が可能です、
また、加工性も非常に高い点が特徴です。リフォームがしやすく、変形した敷地や狭小地などでも施工がしやすいとされています。
W造は施工費用が安く、断熱性や吸湿性に優れているという観点から、主に一戸建てや低層アパート・マンションに用いられます。
加工しやすい特性を活かし、柔軟に間取りを設定できたり、安価に実現できるため、家賃も抑えられるのが特徴です。